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芝浦工大の学生・教職員の活動をさまざまな角度からグルリとご紹介!

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龍泉洞
国指定天然記念物で日本三大鍾乳洞の一つである岩手県岩泉町・龍泉洞の測量調査(第5 次潜水調査)に、5月1日から7日間の日程で足立吉隆教授(機械制御システム学科)と機械情報システム研究室の学生(修士1年の学生2名)が参加してきました。

龍泉洞はこれまで、専門家などの協力を得ながらボランティアらによって測量調査が続けられてきましたが、未だその全容は解明されておらず、4年前からダイバー(潜水士)による地底湖の潜水調査が始められました。

龍泉洞に潜るダイバーたち

足立教授は2年前、潜水調査チームのリーダーである久保彰良氏から「洞窟(水深不明)、大深度(98m以上と予測)、低水温(9 度)という悪条件の中で安全に潜水調査を行うために、ダイバーが潜る前にROV(遠隔操作無人探査機)で洞窟内の地形を調査したい。狭窄環境に特化したROVを開発して欲しい」という依頼を受け、ROVの開発を始めました。

これまでの調査で地底湖の水源地は18kmほど北にあることが判明しています。しかし、市販の小型ROVでは推進力が小さいため、200~300mしかケーブルを引っ張ることができません。一方で大型ROVではケーブルを引っ張る能力が強いですが、狭い鍾乳洞には投入できません。そのため、これまでにないアイデアのROVが必要とされました。

足立研究室の学生が設計したROV

足立研究室の学生が設計したROV

足立研究室の学生が設計したROVは、大きさは幅50cm奥行30cm高さ30cm、重さは約10kg。水深100mまで潜れます。このROVが推進できる限界まで延びたところで同じROVを連結しさらにケーブルを延長するという方法を繰り返し、これらをネットワーク化することで、小型ながらも約1㎞先まで進める仕様となっています。

ROVを降ろし、漏水確認のために潜水する足立教授

ROVを降ろし、漏水確認のために潜水する足立教授

学生が遠隔操作を試みました

学生が遠隔操作を試みました。
ROVに付けられたカメラからの映像をパソコンで見ながらゲームパッドで操作します。

沈んでいくROV

沈んでいくROVの様子です。前後左右に動きます。

実験の途中で沈んだまま戻ってこなくなったので、足立教授が潜水し引き揚げました。残念ながら今回の潜水調査では、ROVを活用するに至りませんでした。

 足立教授は「東日本大震災の影響で龍泉洞への観光客は8割減ったと聞きます。この測量調査で『謎の巨大地底湖』を発見することで観光客を呼び戻し、岩手県の復興の一助になれば」と語り、「東北地方では大震災以降、上下水道などの破損チェックや港湾の状況確認を行うために新たな小型ROVが必要とされています。そのようなニーズも取り込んで開発を進めていきたいと考えています」と今後の抱負を話しました。

S.I.T.360について

S.I.T.360では、学生や教職員、併設校の生徒、卒業生など、芝浦工大に関係する人たちの活動や活躍を中心に、グルリと360°、あらゆるニュースを網羅して、芝浦工大のアクティビティを紹介していきます。

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