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システム理工学部、機械制御システム学科
Shibaura Institute of Technology, ADACHI Lab.

研究内容research

当研究室の研究テーマには,医学教育訓練用マネキンの造形方法に関する研究、龍泉洞(岩手県岩泉町)の潜水測量調査の支援を行う遠隔操作無人探査機の開発, ハプティックバーチャルリアリティに関する研究があります.この他にも,企業からの委託研究を行っています.

医学教育訓練用マネキン

fig3

 内視鏡下手術や腹腔鏡下手術,さらには手術支援ロボットの適応拡大に伴い,外科手術の安全性向上が社会的課題となっている.安全性向上にはトレーニングが不可欠であるが,ミニブタを用いた従来のトレーニングは動物愛護の観点から実施件数を増やすのは難しく,動物を使わない手術トレーニング装置の開発が急務となっている.
 本研究では,着色した紫外線硬化ゲルの微小な滴を,紫外光により適当な柔らかさの粒子に硬化させながら三次元的に接着・積層することにより,人体組織の色と柔らかさ,さらには空洞部分を再現した擬似人体組織を作成することを目標とする.
 この疑似人体組織の造形方法が確立できると,これを利用したマネキンの作製が可能となる.このマネキンは内視鏡下手術や腹腔鏡下手術,さらには手術支援ロボットのトレーニングに利用できるため,外科手術の安全性向上につながる.提案するマネキンは病変組織の色や硬さを変えることも可能であるため,これまでのような解剖学教育ではなく,触診や内診の訓練との組み合わせも可能となり,新しい医学教育訓練方法の開発にも役立つ.
 この研究は文部科学省の科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)により2011年度から2013年度まで研究助成を受けました.その研究成果が認められ,2014年度から2017年度まで再び研究助成を受けます


遠隔操作無人探査機

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 国指定天然記念物である龍泉洞(岩手県岩泉町)の測量調査が,岩泉町から委託を受けた日本洞穴学研究所(岩手県岩泉町)により行われている.2005年から行われている陸上からの調査に加え,2009年からは地底湖からの潜水調査が開始された.この潜水調査は地底湖からダイバーが水中に入り,地下の水路を測量するものである.
 潜水調査では,X洞と呼ばれる未知の地底湖の発見とその測量調査が予定されている.しかし深い水深(>70m)と冷たい水温(9°)のため,ダイバーによるX洞の調査は極めて危険が高い.このため,ダイバーが潜る前にあらかじめ水路内部を調査する遠隔操作無人探査機の開発を依頼された.
 開発中の遠隔操作無人探査機は,鍾乳洞の水没部と陸上部の両方に対応できるハイブリッド推進器に加え,全長が不明な鍾乳洞に対応する機能を持っている.

龍泉洞第3地底湖での実験の様子はコチラです。

 ・大学の広報ページに紹介されました. コチラです.
 ・日刊工業新聞の2013年11月25日朝刊第1面に掲載されました. こちらです.

開発費の寄付をお願いします

 遠隔操作無人探査機の開発費がありません.少額で構いませんので,寄付をお願いします.
 寄付して頂いた企業・個人の名前は遠隔操作無人探査機の胴体に名前を記載させて頂きます.
 よろしくお願いします.


ハプティックバーチャルリアリティ

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 CGで表示した三次元空間で手ごたえを伴った手作業ができると,例えば開腹手術のトレーニングを行ったり,設計段階にある製品の使い勝手を調べることができるようになる.写真は両手の拇指,示指,中指に仮想空間からの手ごたえをフィードバックする装置.仮想空間での手作業を実現しました.この他にもさまざまなシステムを開発しました.未来はすぐそこまで来ているのです.


  ・ 1990年
自由曲面に触るシステムの研究
  ・ 1997年
Haptic CAMの研究
  ・ 2000年
Haptic DMUの研究
  ・ 2000年
21世紀 夢の技術展
  ・ 1998年
医用応用 その1
  ・ 1998年
医用応用 その2
  ・ 2001年
医用応用 その3
  ・ 2005年
教育研究
  • 1990年:自由曲面に触るシステムの研究

     朝日新聞に紹介された佐藤誠教授(東京工業大学)の研究がきっかけとなり,まだ誰も実現していない「仮想環境で自由曲面に触る」ということを目標に研究を始めました.DD(Direct Drive)方式の1自由度デバイスによる基礎実験を経て, 1991年にはDD方式の6自由度力覚提示デバイスを開発しました.
     GWS(Graphics Work Station)が高価であったので,最初はパソコンで表示したワイヤフレームの壁に触ってみました. 動画はコチラです.
     1992年には4000万円もするSGI社製IRIS 4D/VGXを導入.本格的なCGを表示できるようになりました. 最初の学会発表は1992年のフランスでした.動画はコチラです.
     この頃には液晶シャッター眼鏡による立体視を実現して,研究所を訪れるお客さんには三次元仮想空間で触覚を楽しんでもらいました. CPUの性能が低いため,最初に触った自由曲面はメタボール方式で物体形状を定義していました. 動画はコチラです.
     1993年にはスパコンで使用されているベクトルプロセッサを導入して計算速度の改善を行いました。 1993年に開催された第1回IEEE VRAIS(Virtual Reality Annual International Symposium, 現在はIEEE VR)で研究発表を行いました.1994年に製作した研究紹介用の動画はコチラです.
     1995年には接平面法という方式を考えて,B-Spline曲面に触れるようになりました. 研究成果は第2回IEEE VRAISで発表しました.この論文は2014年4月29日現在215本の論文で引用されています。B-Spline曲面(凸曲面)に触る様子はコチラです. B-Spline曲面(凹曲面)に触る様子はコチラです.  三次元CADで作成した自動車のフェンダー部分に触る様子はコチラです.
  • 大学生向けの会社紹介冊子にも登場しています. 表紙写真記事
  • 1996年にIDA (Institute for Defense Analyses)が発表した報告書に紹介されました.IDA
  • 1996年に出版されたGC. Burdea著 Force and touch feedback for virtual reality にそれまでの研究が掲載されました.
  • 1996年頃から共同研究の提案が多数ありまして,国内外の色々な大学を訪問しました.ギリシャのイオアニナ(IOANNINA)大学の教授には三日間に渡り,多大なる歓迎を受けました.ユタ大学では著名な教授に会うことができました.お客さんを大事にするということを学びました.

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  • 1997年:Haptic CAMの研究

     MITのProf. Sanjay SarmaとCAMの共同研究を行うことになりまして,年4回から6回のボストン通いが始まりました. 1回3週間の出張を繰り返していたので,ボストン市内の観光スポットは詳しくなりました.
  •  CAM(Computer Aided Manufacturing)とはNC(数値制御)工作機械の工具経路を自動で生成するソフトウェアのことです. 工具の位置と姿勢を制御できる5軸工作機械用のCAMはいろいろあります.しかし,すべての条件で工具経路を自動生成でいるソフトウェアはありません. そこで考えたのが,オペレータが切削時の工具姿勢をあらかじめ入力するCAMです.
     入力するといっても,画面上に表示した工具で工作物の表面を触るだけです.このシステムは触覚CAM,すなわちHapticCAMと命名しました. このために小型の5自由度力覚提示デバイスが必要となり,最初に作ったのがコチラです.
     最初の力覚提示デバイスは動作範囲が狭いので,リニューアルしたのがコチラです.
     1999年に完成したHapticCAMで工具姿勢を入力している様子は,コチラです.
     三次元CADで設計した物体なら,どんな形状でも大丈夫です. 自由曲面形状に工具姿勢を入力している様子は,コチラです.
     HapticCAMが自動で工具経路を自動生成している様子,コチラです.
     自動生成した工具経路の妥当性を検証している様子は,コチラです.
     5軸工作機械を使用して,自動生成した工具経路でワークを加工してみました.コチラです.

    番外編 その1:
    成田からニューヨーク経由でボストンまでに行くのですが,移動中あまりに暇なので,飛行機の中で5自由度デバイスのマスタ・スレイブ制御プログラムを作ってみました. MITに到着して試したら,あっさりと動いてしまいました. バイラテラル方式なので,スレイブの反力をマスタ側(オペレータ側)で感じることができます.
     対称型の制御なのでマスタとスレイブの区別は基本的にありません.動画は,コチラです.
  • プレス発表
    1999年4月にプレス発表を行いました.MITのプレス発表スズキのプレス発表
    ものすごい反響がありました.MITnews金型新聞日経産業新聞静岡新聞中日新聞日刊工業新聞
    日刊自動車新聞日経新聞(静岡版)日経産業新聞(静岡版)Mrバイク

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  • 2000年:Haptic DMUの研究

     HapticCAMに続いて,MITのProf. Sanjay SarmaとDMU(Digital Mock-Up)の研究を行いました.私のボストン通いはまだまだ続きます.
  • 製品をコンパクトにするためには,部品を狭い空間に効率よく配置する必要があります. このために製品は三次元CADで設計します.設計図は製品が最終的に組み立てられた状態を表します. 三次元CADで設計した時点で問題が発生することはありません. ところが,実際に部品を作って組み立てると,組み立てることができないことが発生します. 組み立てる際に周囲の部品と干渉して,所定の位置まで部品がたどり着かないのです. これを避けるために模型(モックアップ)を作って,組み立てることができるかどうかを検証することが行われます. しかし,模型を作るには時間とお金がかかるので,模型を作らない方法が必要とされていました. そこで考えたのが,仮想空間で部品の組み立てを行うデジタル・モックアップです.
     APS(Assembly Planning System)と名付けたシステムは,力覚提示デバイスを操作して,あたかも本物の部品を組み立てているような手ごたえを発生させることができました. 剛体運動シミュレーションを取り入れることで,通常のCGシステムにありがちな物体同士の食い込みを防止しています.
     新しい衝突判定アルゴリズムはMIT側が開発しました.点群とポリゴンの距離計算です. APSの操作側物体の表面には点群を発生させます. 動画は,コチラです.
     APSの被操作側物体の表面には,実際の組み立てを考慮してクリアランスを定義することができます. 動画は,コチラです.
     剛体シミュレーションの動作確認をしている様子を撮影した動画がありました. ここでは摩擦を定義していないので,氷の上を滑るような動きになっています. 動画は,コチラです.
     さらにバーチャルカップリングを利用して,剛体シミュレーションの動作確認をしている様子を撮影した動画は, コチラです.
     APS用の卓上型6自由度デバイスの動画は,コチラです.
     APSをテストしている様子を撮影した動画は,コチラと,コチラです.
    被操作物体がソリッドモデルでなくても動作します.動画は,コチラです.
     APSの完成版は,コチラです.
     APSを実際の製品に適用した様子は,コチラです.

    番外編 その2:
    三次元CADで設計中の部品形状を,あたかも粘土細工をするように,指先で変形できると役立つかなと考えて,ちょっと作ってみました. 5自由度デバイスを利用してBスプライン曲面を直接変形している様子を撮影した動画は,コチラです.

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  • 2000年:21世紀 夢の技術展

     2000年7月21日〜8月6日(17日間)にかけて東京国際展示場(東京ビッグサイト)で,日本経済新聞社主催による科学・技術に関する展示イベントが開催されました. 子供向けの展示物を大至急製作しろという号令が掛かり,3種類の楽しいゲームができるバーチャルシステムを作りました.
    開発したシステムは,コチラです.  会場の様子は,コチラです.
    たまたま撮影したビデオに神戸大学のY教授が映っていました.
    小さな子供の迷惑になっているんですけど(笑). 証拠の動画は,コチラです.

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  • 1998年:医用応用 その1

     UCLAのLONI(Laboratory of Neuro Imaging)へ行く機会がありまして,指先で脳の表面を触るシステムを作りました.
     指用デバイス(初期型)は,コチラです.
     指用デバイス(初期型)の出力実験の様子は,コチラです.
     指用デバイス(後期型)は,指用デバイスを利用して脳の表面に触る実験をやってみました.
     脳のデータはUCLAのLONIから頂戴しました. 動画は,コチラです.

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  • 1998年:医用応用 その2

     拇指,指指,中指に手ごたえを発生する大掛かりな多本指デバイスを開発しました.
     多本指デバイスがオペレータの手に追従して動作する様子を撮影した動画は,コチラです.
     多本指デバイスで仮想空間の物体をつかんでいる様子を撮影した動画は,コチラです.
     このシステムは慈恵医大に導入されました.
     多本指デバイスを両手に装着したバーチャル手術システムの動画は,コチラです.
     NHKの週間こどもニュースという番組に紹介された様子は,コチラです.
  • 大学生向けの会社紹介冊子にも登場しています. 表紙写真記事
  • いくつかの新聞で紹介されました.産経新聞日経新聞

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  • 2001年:医用応用 その3

     コンピュータをネットワークでつなぐと,ひとつの仮想空間を複数で共有することができます. バーチャル手術システムを拡張して,ドイツのボン大学と慈恵医大でコラボレーションしてみました.
     NHKのニュース番組に紹介された様子は,コチラです

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  • 2005年:教育研究

     2005年に活動の場を芝浦工業大学に移しました.
  •  それまでのような研究開発だけの仕事から,学生の教育という大事な仕事が加わりました.
    学生がそれぞれに卒業研究に取り組んでいます.
     6自由度デバイスの動画は,コチラです.
     DDモータを使用している2自由度デバイスの動画は,コチラです.
     3自由度デバイスと2自由度デバイスを組み合わせた新しいデバイスは,コチラです.

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その他の研究

  • (株)ソフィックス研究所と共同で色彩調和の研究を行いました。植物に現れる色には心地よく感じる「何か」があることが評価実験により分かりました。その「何か」は未解明ですが、植物の色の組み合わせには色彩デザイナが不要になるほどの調和効果があります。概要はこちらです。PDFを開く
  • スズキ(株)と共同で上肢の発揮力に関する研究を行いました。概要ははこちらです。 PDFを開く

芝浦工業大学 足立研究室

〒337-8570
さいたま市見沼区深作307